用語解説

藍藻類
藍藻類（あいそうるい、英 Cyanobacteria）は、原始的な細菌の一群であり、光合成によって酸素を生成する能力を持つ微生物です。藍藻類は地球上で最も古い生物の一部であり、約35億年以上前に現れたと考えられています。以下は、藍藻類に関するいくつかの重要な特徴と情報です。

●細菌性
藍藻類は細菌に属し、細胞の形状や構造は多様です。一部は単細胞生物であり、他の種は糸状の多細胞体を形成します。
●光合成
藍藻類は光合成を行うため、太陽光を利用して二酸化炭素を固定し、酸素を生成します。この光合成過程は、地球上の酸素供給の主要な源の一つと考えられています。
●生息地
藍藻類はさまざまな環境で見られます。淡水、海水、土壌、湿地、岩石、極端な環境（酸性湖、高温泉、塩分濃度の高い場所など）など、多くの場所で生息します。
●藍藻水花
藍藻類が過度に増殖すると、藍藻水花として知られる現象が発生することがあります。これは特に湖や河川で見られ、水中に大量の藍藻が存在することで水質に影響を及ぼし、有毒物質を生成することがあります。藍藻水花は生態系や水道設備にとって問題となることがあります。
●窒素固定
一部の藍藻類は窒素固定能力を持ち、大気中の窒素ガスをアンモニアや他の窒素化合物に変換することができます。この能力は生態系において窒素循環に重要な影響を与えます。
●有用性
藍藻類は食品、栄養補助食品、水産養殖、バイオテクノロジーなどの分野で利用されています。特に、一部の種は蛋白質やビタミンを豊富に含むため、栄養価が高いとされています。

藍藻類は地球上で広く分布し、生態系と人間の生活に影響を与える重要な微生物の一つです。一方で、藍藻水花などの問題も引き起こすことがあるため、その管理と研究が重要です。

藍藻類と新量水との関連性
藍藻類は富栄養化した水域において急激に増殖しやすい特徴を持ち、その発生は水道水源に悪臭や有害物質をもたらすことがあるため水道事業者はその動向を的確に把握する必要があるが、新量水の概念は従来の水使用量の増減だけでなく再利用水や漏水削減による供給効率の向上、あるいは非伝統的水源の開発を含む幅広い意味合いを持ち藍藻類の影響を受ける水源の選定や管理方法とも密接に関係してくるため例えば再生水を活用する計画においては、藍藻類由来のマイクロシスチンなどの有害物質の除去性能を考慮した高度処理プロセスの導入が求められる。水源保全と水質確保の観点からも新量水の導入にあたっては単に水量の確保だけでなく水質変動要因としての藍藻類の動態予測と制御技術を連動させる必要がある。特に夏季の高温時期には藍藻類の急増により水道原水の取水制限や浄水処理負荷の増加が起こり得るため従来型の水需給バランスの見直しとともに新量水の活用に際しては藍藻類の増殖リスクに対応したモニタリング体制や緊急対応マニュアルの整備が不可欠となり、加えて地域ごとの水資源特性や藍藻類出現履歴に応じた新量水戦略の設計が求められ、これらを踏まえた上で持続可能な水道経営と安全な水供給体制の両立を目指すことが藍藻類と新量水との本質的な関連性を語る上で不可欠である。